ハラール(ハラル、Halal)とは

 

ハラール(またはハラル)はアラビア(アラブ)用語で、イスラーム法上、合法的・適法なもの、すなわちイスラーム教の聖典クルアーン(日本ではコーランと呼ばれています)の指針・指示で、使用が特別に禁止されたもの以外の(神により)許可されたもの、許されたものという意味で、その反対語がハラーム(禁止・不可)です。ある物や行為がハラール(許可された・合法的)か、それともハラーム(禁止された・不許可の)かというイスラーム法学上の問題は、ムスリムにとって日常的に重要な意味を持ち、例えばある食品がハラール食品かどうかという問題に対して、常に注意が払われます。

イスラームは日常生活から切り離された、単に形式的な儀式だけの観念的宗教ではなく、人間の生き方、毎日の生活そのものであり、それと不可分なもので、具体的で実践的なルールとマナーが、個々のムスリムの毎日の実生活を規制、統制しており、ハラールな食べ物だけを食べることは日常の礼拝と同様、神(アッラー)に対する崇拝行為と考えられています。

彼らのイスラーム法(アラビア語でシャリ-アといいます。)への固着振りはたいしたもので、たとえば約4~5億人もの多くのムスリムが、世界中の異なった国々でマイノリティ(少数民族あるいは少数派)として散らばって生活しており、その出身は地理的、民族的にそれぞれ全く異なっているにもかかわらず、所属しているさまざまな文化と国家社会の一部を形成しながらも、、すべてのムスリムはイスラームの教えと信仰に従って生きているのです。ハラールはすべてのムスリムにとって、神の掟として宗教的に守るべき最も重要なことであり、生きていく上でのかれらの世界標準といえるでしょう。

なお、ハラール、ハラームの判断の基となるシャリ-ア(イスラーム法)の解釈は、特定少数のイスラーム法学者(ウラマー)のみが行いますが(専管事項)、法学者の属する地域や学派、宗派によってそれぞれ法解釈が異なることがあり、イスラーム世界全体で統一された解釈といったものはありません。したがってハラールの法解釈・ルール(具体的にはハラール認証)に関しても、国や学派あるいは宗派により差異があり、ある国が制定・制度化したハラールシステムが、他の国では受け入れられないことも多々あります。